筋トレこそが最強の薬である。

京大バーベル部卒の薬剤師が筋トレや食事法中心に、健康に役立つ情報を紹介します。

適度な運動をしている人は、新型コロナウイルスにも強いようだ

要約 ・推奨レベルの運動をしている人は新型コロナウイルスによる感染や重症化のリスクが低い ・推奨レベルの運動とは有酸素運動と筋トレの組み合わせであり、量はウォーキングを週2~4時間に相当する。 新型コロナウイルスによる運動不足が問題視されていま…

ハイスピードトレーニングで追い込まずとも高齢者の筋力向上に役立つようだ。

要約 ・一般的な追い込む筋トレでも、追い込まないハイスピードトレーニングでも高齢者の「使える筋力」は向上する。 ・追い込まないハイスピードトレーニングには楽なうえに、トレーニング中の血圧への負荷が低いという特徴がある。 ・ハイスピードトレーニ…

ミノキシジルは濃すぎると逆効果!

要約 リアップなどで有名なミノキシジルだが、10%では効果がないうえに副作用発生率が高い。 物事を科学的に見ることは大切です。なぜならば「理屈上正しく思えること」が実際の場面では役に立たなかったり、そればかりか逆効果であることも少なくないからで…

高容量のビタミンDサプリメントはダイエットに逆効果の恐れ

要約 ・中年男性が高容量ビタミンDサプリメントを摂るとインスリン感受性の低下を引き起こした ・血中ビタミンD濃度が低い人の場合は、高容量のビタミンDサプリメントを摂ると腹の脂肪が増えてしまった ビタミンDはカルシウムの吸収や骨の健康維持に重要なビ…

アルギニンと成長ホルモン②筋トレ前に摂ると逆効果かもしれない

要約 筋トレ前にアルギニンを摂ると、運動による成長ホルモン増加作用が損なわれてしまう恐れがある。 筋トレ初心者だったころの私はアルギニンは成長ホルモン増加作用があるということを薬理学かなにかの本で発見して飲んでいました。アルギニンはとても不…

アルギニンと成長ホルモン①単独で摂取するどうなのか?

要約 運動を組み合わせない場合、成長ホルモン目的でアルギニンサプリメントを摂る場合は以下のことを留意したほうがよい ・成長ホルモンを増やすという報告とそうではないという報告がある ・1回5~9g摂取することが多いので、目安にするとよいかもしれ…

MCT(中鎖脂肪酸)で高齢者の筋肉強化?

要約 ・1日6gの中鎖脂肪酸で高齢者の筋力が強化される ぼーっとyoutubeを見ていると、広告でずいぶんと日清の宣伝が流れてきました。宣伝されているものはMCT(中鎖脂肪酸)と呼ばれるもので、以下のような商品を中心に取り扱っているようです。 日清MCTオイ…

サーキットトレーニングで太っている人は痩せる

要約 ・サーキットトレーニングは体重減少効果が見られた。 ・肥満や過体重の人の体重は減ったが、通常体重の人の体重は変わらなかった サーキットトレーニングは複数の筋トレを連続で行うトレーニング法のことで、筋トレと有酸素運動の効果を併せ持つ運動と…

運動で不安を予防・改善できる

要約 ・運動をしている人は不安症に陥るリスクが少ない ・不安感がある人が運動を行うことで不安感の緩和に役立つことが示されている 運動がメンタル関連の健康に役立つことは多くの研究で示されています。今回は不安の予防に役立つというシステマティックレ…

アーモンドを1日42.5g以上食べて健康になろう!

要約 ・食事改善としてアーモンドを食べることで、コレステロールが改善する上に体重も減る。 ・1日42.5g以上食べた研究ではさらに血糖値や血圧の改善も見られた。 昔、ナッツは脂肪やカロリーが多いことからあまりよくないものだと思われてきました。しかし…

タンパク質の摂取量とエネルギー消費量の関係 性別やホルモンに影響されるらしい

要約・タンパク質の摂取量が多いほど、食後の消費カロリーが多かった。・経口避妊薬を使用中の人はタンパク質の摂取量とエネルギー消費量の間に関係が見られなかった。 ダイエットを行う時に十分なタンパク質を摂取する必要があるということは最近では広く知…

食事法やサプリメントと疾病の関係・カルシウム&ビタミンDサプリメントは危険!?

要約 食事やサプリメントによる介入を総括すると・・・ ・食塩制限は死亡率の低下や疾病の予防に役立つ可能性がある ・オメガ3脂肪酸は心疾患リスクの低下に、葉酸は脳卒中のリスクの低下に役立つ可能性がある ・カルシウム+ビタミンDの摂取は心血管病のリ…

筋力が弱った高齢者はアスリート並みのたんぱく質が有用かも!?

要約 筋力が弱った高齢者体重1kgあたり1.5gのたんぱく質を摂取すると、筋肉量や筋力の向上が見られた。 高齢者が悩んでいる健康問題の一つに筋力の低下があります。その解決策は筋トレと十分なたんぱく質の摂取です。しかしながら、「十分」とはいったい…

亜鉛20mgが糖尿病の予防に役立つかも

要約 糖尿病予備軍の人が亜鉛を摂ることで、糖尿病への進展するリスクが抑えられた。 前の記事で、亜鉛サプリメントを摂ることで血糖値やHbA1cなどが改善することを示しました。 pharmuscle.hatenablog.com 今、血糖値に困っている人にとって亜鉛は役立つサ…

亜鉛で血糖値が改善するらしい

要約 ・高容量の亜鉛で血糖値などが改善する 少し前に会社の取引先の方でちょくちょく来られる方が腕を骨折した状態で来られました。 社長曰く 「糖尿病の治療中のようだが、どうやらその薬のせいで「低血糖で転倒して骨折したらしい。かなり悩んでいるから…

筋肉痛対策にBCAAを摂るなら筋トレ前がよいかも

要約 ・筋肉痛対策にBCAAを摂るなら、筋トレ前の方が筋トレ後よりも効果的であるようだ。 筋トレが広まった結果人気がでたサプリメントにBCAAがあります。BCAAはロイシン、イソロイシン、バリンのことを指し、筋肉でのたんぱく質合成に役立つことが示されて…

紅茶と一緒にたんぱく質を摂ると、吸収率が減るかもしれない

要約 紅茶ポリフェノールは卵のタンパク質の吸収率を17%減らした。 お茶に含まれるポリフェノールは糖や脂質の吸収を抑える作用があることが知られています(1)。これは太り過ぎで健康を壊す人が増えている現代社会にとってはよい作用に思えますが、本来は…

お茶はダイエットと健康にやっぱり役立つらしい

要約 これまでの研究のデータを総括すると、緑茶エキスの摂取は ・BMIの低下、血糖値の低下に役立つ。 ・HDLコレステロールの上昇に役立つ。 ・血圧や脂質の値に関しては、全体としては統計的な差は見られない。 ことが示された。 緑茶はとても親しまれてい…

多めの量のホエイプロテインなら高齢者の筋肉に役立つかも

要約 ・筋力が低下した高齢者を対象とした研究から、32.4gのホエイプロテインを摂ることで運動による筋力増加効果が促進された。 ホエイプロテインが筋トレの効果を増やすことは有名になっています。しかしながら、筋肉に効果が出てほしい高齢者に関し…

卵やコレステロールの摂取量は脳卒中のリスクに影響しないようだ

要約 ・卵やコレステロールの摂取量は脳卒中のリスクに影響しなかった。 ・遺伝的に脳卒中のリスクが高いとされる人にも、卵の摂取量と脳卒中のリスクに関連は見られなかった。 卵は栄養価に優れているうえに美味しく、しかも手ごろな値段であるところから必…

長期的な視点をもてば、低炭水化物ダイエットも低脂肪ダイエットも効果は特に変わりはない

要約 12か月にわたる低炭水化物と低脂肪食がダイエットに与える影響を比較した試験から以下のことがわかった。 ・ダイエット効果に差はなかった。 ・肥満に影響するとされる遺伝子の違いでダイエット効果に差はなかった 低炭水化物食ダイエットは人気のある…

ベリー類で中性脂肪が下がるかもよ

要約 ・ベリー類に多く含まれるアントシアニンを摂ることで、中性脂肪が下がる。 学生時代はかなり極端な低炭水化物食でダイエットを行いました。確かに痩せることはできたのですが、直感的にこれは長期に続けるものではないと感じていました。大学で栄養学…

亜鉛サプリでコレステロールや中性脂肪が下がるかもしれない

要約 ・亜鉛サプリの摂取で脂質の値が改善するようだ。 ミネラルサプリメントは手頃な値段ながらも、臨床上意義のある効果という論文がちょくちょく報告されています。即実感、とまではいくことは少ないですが、うまく使えばなかなかよい成分と言えます。 今…

シナモンがダイエットと中性脂肪の改善に役立つかも(注意も必要だが)

要約 ・シナモンの摂取で体重と中性脂肪が減る。 ・効果的な量は1日2g以上だが、ベトナム産の「カシアシナモン」は少量で肝臓に影響を及ぼす恐れもあるので、風味づけくらいの利用にとどめた方がよい。 引き続き中性脂肪を減らす成分を紹介しましょう。今…

トクホの食物繊維で中性脂肪を下げるには、相当な量が必要なようだ。

要約 トクホによく用いられている難消化デキストリンが脂質に与える影響は以下である ・中性脂肪を下げるには1日20g以上摂る必要があるが、そこまで効果は大きくない。 ・コレステロールは少し下がるようである。 特定保健用食品(トクホ)や機能性表示…

それほど多くない量の生姜で中性脂肪が減るようだ。

要約 ・生姜を摂ることで中性脂肪が平均して 17.59 mg/dl低下した。 ・より効果的な量は2g以下であった。 大学時代の友人が中性脂肪が時々高くなって困っているようだ。というわけで、中性脂肪を下げる方法について取り上げようと思います。 まず取り上げ…

飽和脂肪酸は脳に悪いかも(日本人に当てはまるかは微妙だが)。

要約 ・飽和脂肪酸の摂取量が多いことは認知機能低下やアルツハイマー型認知症のリスクの増大と関係していた。ほかの脂肪酸と認知機能については関連は見られなかった。 ・ただし、採用されている文献は欧米の人が対象とした試験ばかりであり、日本人に当て…

筋肉が弱いことは脂肪肝のリスクである。

要約 筋肉が弱いことは脂肪肝のリスク因子である。 最近、筋肉が弱いことは様々な疾患のリスク因子であることがわかっています。今回は筋肉と脂肪肝についての関係を紹介しましょう。 2019年のClinical Nutritionで紹介された論文(1)では、18歳から80歳…

ピスタチオでDNAのダメージが減るかもよ

要約 ・1日57gのピスタチオの食べると、DNAの保護やアンチエイジングに役立つことが示された。 ボディビルの大会が終わり(東京オープンボディビル60kg級。結果はギリギリ予選通過の9位)、もうダイエットをする必要はありません。というわけで、普…

高齢者もダンベルトレーニングに挑戦しよう!

要約 高齢者を対象とした試験では、フリーウェイトのトレーニングはマシントレーニングと比較して一部の筋力の向上・やる気の改善に関連していた。 この前、大学時代の友人夫妻に筋トレを教えていたところ、 「前に(私が)教えてくれた会社の上司、もともと…