筋トレこそが最強の薬である。

京大バーベル部卒の薬剤師が筋トレや食事法中心に、健康に役立つ情報を紹介します。

筋トレで血圧を下げよう!

我がボディビルディングの師(シュワちゃんとも戦ったことのある最強の漢)の時代トレは体に悪いという迷信が広まっていました。その中でも、

「筋トレ血圧に悪い」

ということは今でも根強く広まっている迷信の一つです。確かに重いものを挙げている場面を見ると血圧に悪いように見えます。しかし、その上昇は一時的なものであり、日常動作で踏ん張ったり、トイレで気張ったりすることと違いはありません。そして、筋トレを行った結果、血圧はむしろ大いに下がることが数々の論文から明らかになっています。

まず、日本の高血圧治療で最も重要な専門書「高血圧治療ガイドライン2014」

www.jpnsh.jp

(サイズが大きいので注意を!)

のP42でも、レジスタンス運動(つまり筋トレ)に降圧効果があることを示しています。日本の重要な医学誌でも筋トレで血圧が下がることを示しているのですから、

「筋トレは血圧に悪い」

はことは間違いであることは医療従事者はわかっていなければならないということになります。

それでは、筋トレはどれだけ血圧を下げるのでしょうか?その疑問に対して答えてくれるのが日本国内の血圧の専門誌、「Hypertension Reserch」にて2017年に発表された「Resistance training alone reduces systolic and diastolic blood pressure in prehypertensive and hypertensive individuals: meta-analysis.」という論文です。この論文の解析の結果、高血圧または高血圧予備軍の人が筋トレをすると、

収縮期血圧-8.2mmHg

拡張期血圧ー4.1mmHg

という血圧の改善を示しました。ちなみにこの値、降圧薬の薬と匹敵するほどのものであり、国内で年間1000億円以上売れた某降圧薬よりも数値上は効果的です。

この論文での解析では、筋トレは週2~3回、7~10種目のエクササイズを2~3セットずつ行うというものが主なものであり、筋トレの強度も40~80%の間で少しづつ増やしていくという一般的なものです。平均研究機関が12週なので、3ヶ月程度で効果が出るということになります。

私も10代の頃高血圧でしたが、今では110台で収まっています。体重が大きく減ったのも要因ですが、筋トレを習慣的に行っていることも貢献してくれているということがこの論文からもわかります。有酸素運動も血圧にとても効果的ではありますが、苦手と言う人も少なくはありません。そのような人はぜひ筋トレにチャレンジして頂ければと思っています。

最強の薬、筋トレでご自身と日本をお救いください!

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感想をいただいています!

blog.livedoor.jp

経済産業省のシンクタンクの記事に参考文献として用いてくれています!

経済学者なのに医療従事者以上の知識量・・・負けられない!