筋肉のためには無理して昆虫は食べなくてもよいという役に立たない話
要約
昆虫プロテインは筋肉の発達には特に役に立たないようだ。
先輩に栄養学の先生がいるのですが、その時に
「セミの変態ホルモンが筋肉に役立つかもしれないね。」
という話題になりました。その発言のあと、近くにいた東大と京大卒のボディビルダーが
「セミか~どれだけ食えばいいのですか?」
と答え、場が凍ってしまったのはいい思い出です。
昆虫はたんぱく質やミネラル分が多く、食糧難の時に対する栄養食としての役割が注目されつつありますが(気になる人は「コオロギ」「食用」くらいでググってみよう)、その東大京大卒ボディビルダーが期待したとおり、筋肉に効果があるのでしょうか?
その答えを見つけることができました(本当はベンチプレスで面白い論文を探そうとして、たまたま目に入ったから紹介することにしたのですが・・・)。
2018年にNutrients.というちゃんとした栄養学の専門誌で、昆虫分離タンパク(初めて聞いたよそんなもの・・・)と炭水化物を比較して、筋トレに役立つかを検討しています。
しかし、昆虫のタンパク質は炭水化物と比較して特に利点がないことがしめされました。というわけで、少なくとも筋肉を目的とするならば昆虫タンパク質は摂らなくてよいという内容となり、すこしほっとしております。昆虫類はおそらく哺乳類とはタンパク質構成がかなりことなっており、哺乳類である我々の筋肉をでかくするには向かないということなのでしょう。
というわけで、今まで通りホエイプロテインを飲んで筋肉をでかくしましょう!
参考文献
2018 Nutrients.「Effects of Insect Protein Supplementation during Resistance Training on Changes in Muscle Mass and Strength in Young Men.」