サーキットトレーニングで太っている人は痩せる
要約
・サーキットトレーニングは体重減少効果が見られた。
・肥満や過体重の人の体重は減ったが、通常体重の人の体重は変わらなかった
サーキットトレーニングは複数の筋トレを連続で行うトレーニング法のことで、筋トレと有酸素運動の効果を併せ持つ運動として人気があります。有名なところではフィットネスジムのカーブスがまず思いつくと思います。
一般的にダイエットや健康維持に役立つとされていますが、その効果は程度のものなのでしょうか?最新のシステマティックレビュー&メタ解析を見つけることが出来たので紹介しましょう(1)。この研究での解析の結果、
・平均で3.81kg痩せた
という効果があったことが示されました。しかしながら、体重別でみると効果に大きな違いがあることも分かっており、
・肥満の人は5.15kg痩せた
・過体重の人は3.89kg痩せた
・正常体重の人の体重は変わらなかった
という結果となっております。どうやら体重が重い人には体重減少効果がある一方で、特に体重が重くない人は体重減少効果はないということになりそうです。
しかしながらこれは解釈が必要です。正常体重の人はおそらく筋トレとしての効果が出たために筋肉の増加と脂肪の減少が相殺されて、結果として体重が変わらなかったという可能性が考えられるので、カッコイイ体型を手に入れるためが目的ならば特に問題はないと考えられます。また、目的が体力をつけたい、健康診断の値を改善させたいというものであれば、正常体重の人ももちろん期待できるでしょう。
なお、この解析では
・サーキットトレーニングは週2、3回行った
・8~12種類のエクササイズを2、3サイクル行った
・行った期間は8~12週間がほとんどだった
という特徴がありますので、体重が気になる方は、体力がついたらこの量を目安として行うとよいでしょう。
参考文献
(1)2019 Obes Rev.「Weight loss effects of circuit training interventions: A systematic review and meta-analysis.」
運動で不安を予防・改善できる
要約
・運動をしている人は不安症に陥るリスクが少ない
・不安感がある人が運動を行うことで不安感の緩和に役立つことが示されている
運動がメンタル関連の健康に役立つことは多くの研究で示されています。今回は不安の予防に役立つというシステマティックレビュー&メタ解析を見つけることが出来たので紹介しましょう(1)。
この解析の結果、自己申告での運動量が多い人は運動量が少ないと申告した人と比較して
・不安症になるリスクが26%低かった。
・広場恐怖症になるリスクが58%低かった(詳細はメルクマニュアルを見ると良いでしょう。)
・外傷後ストレス障害になるリスクが43%低かった
という結果となっています。このデータの質は高いこともわかっており、運動には不安感を抑える可能性が高いことが科学的にも示されているのです。
「日常的に運動している人は活発なのだから不安に陥るリスクは少ないのであり、これだけでは現在不安感がある人には効果があるかわからないのでは?」
という考えもあるかもしれません。
しかしながら、すでに運動の介入は不安感の改善に役立つということがわかっており(2)、それは筋トレでもよいこともわかっています(3)。よって、今から運動を始めても決して遅すぎることはないのです。確かに筋トレを習慣的に行うようになってからは、物事の考え方が比較的前向きで建設的になったような気もします。
将来への不安を煽るようなニュースが多い今ですが、巷で言われるような
「金融商品に手を出して老後資金2000万円をためろ!」
など正直あてにならないと思います。それよりは運動を習慣的に行うことで心身ともにタフになることの方が実効性があり、建設的なように思います。
参考文献
(1)2019 Depress Anxiety「Physical activity protects from incident anxiety: A meta-analysis of prospective cohort studies.」
(2)2017 Psychiatry Res「An examination of the anxiolytic effects of exercise for people with anxiety and stress-related disorders: A meta-analysis.」
(3)2017 Sports Med.「The Effects of Resistance Exercise Training on Anxiety: A Meta-Analysis and Meta-Regression Analysis of Randomized Controlled Trials.」
アーモンドを1日42.5g以上食べて健康になろう!
要約
・食事改善としてアーモンドを食べることで、コレステロールが改善する上に体重も減る。
・1日42.5g以上食べた研究ではさらに血糖値や血圧の改善も見られた。
昔、ナッツは脂肪やカロリーが多いことからあまりよくないものだと思われてきました。しかしながら、最近の影響疫学での研究からナッツをよく食べる人はむしろ健康状態が良いということが示されています(1)。しかし、これだけではナッツを食べればよいということにはなりません。なぜならばナッツを食べている人は健康意識が高く、そのため健康レベルが高いという可能性が否定できないからです。
もちろん、これまでの研究はナッツを食べること以外に健康に関与する因子を調整しているので信頼できるデータなのですが、有効性を確認するには、ナッツを今まで食べていない人にナッツを食べてもらうという介入試験が必要です。
今回、ナッツの中でもメジャーなアーモンドを食べてもらう介入試験を行った試験を総括してくれた論文を見つけることが出来たので、紹介しましょう(2)。この論文での解析の結果、アーモンドを食べることは
・総コレステロールの低下 平均 -10.69 mg/dL
・LDLコレステロールの低下 平均-5.83 mg/dL
・apolipoprotein B(簡単に言うと動脈硬化の指標)の低下 平均 -6.67 mg/dL
・体重の低下 平均 -1.39 kg
という変化が見られました。食物繊維や不飽和脂肪酸が多いのでコレステロールが低下するのは納得しますが、高カロリーであるにも関わらず体重が減ってくれているのはうれしい誤算と言えるでしょう。これはナッツの摂取が満腹感の増加や腸内環境の改善に寄与していることが考えられます。HDLの値が減っているは少し気になるところですが、最近の研究ではHDLは高すぎてもよくないという話もあるので、そこまで気にしなくてよいでしょう。
さらに、摂取量別で解析すると、1日42.5g以上摂ることは空腹時血糖や拡張期血圧、BMIの低下にも関係したということで、より一層効果があったという結果となっています。
この手の実験にも弱点があり、研究の対象者が肉などの摂取量の多い欧米人がほとんどであることや(この研究では15の研究のうちアジア圏での研究はわずかふたつ)、ナッツを食べたうえでカロリーも調整しているので好きなだけアーモンドを食べてもよいということではないことには注意が必要です。
しかしながら、ポテトチップスや菓子パンをアーモンドに変えるということはきっと健康と美容に役立ってくれるでしょう(スーパーで買うと結構高いので、よくAmazonで買う小市民)。
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参考文献
(1)2017 Food Funct「Nut consumption in relation to all-cause and cause-specific mortality: a meta-analysis 18 prospective studies.」
(2)2019 Adv Nutr「Almond Consumption and Risk Factors for Cardiovascular Disease: A Systematic Review and Meta-analysis of Randomized Controlled Trials.」
タンパク質の摂取量とエネルギー消費量の関係 性別やホルモンに影響されるらしい
要約
・タンパク質の摂取量が多いほど、食後の消費カロリーが多かった。
・経口避妊薬を使用中の人はタンパク質の摂取量とエネルギー消費量の間に関係が見られなかった。
ダイエットを行う時に十分なタンパク質を摂取する必要があるということは最近では広く知られるようになりました。タンパク質自体はカロリーとなりますが、タンパク質が不足した食事をしてしまうと空腹感に悩まされることとなり、しかも筋肉も減りやすくなるということも知られています。つまり、カロリーを減らそうとしてタンパク質まで減らしてしまうと辛いうえに筋肉がしぼんで不健康にやせてしまうということなのです。
さらに、タンパク質を多く摂ることは食事誘発熱産生とよばれるエネルギー消費量を促進することが知られています。このエネルギー消費量は全体の5~15%を占めるとされており(1)、全体に占める割合としては少ないものの、長期的な視点で考えると結構大きな差がでてきます。
それでは、食事によるエネルギー消費量を増やすためにはどれだけのタンパク質をとればよいのでしょうか?この疑問に答えてくれるのが栄養学専門誌Nutrientsに掲載された論文です(2)。この研究では
・総カロリーに占めるタンパク質の割合を11%
・総カロリーに占めるタンパク質の割合を23%
・総カロリーに占めるタンパク質の割合を31%
と3群にわけてエネルギー消費量の変化の違いを調べました(摂取カロリーや炭水化物・脂質比はすべて同じ)。その結果は興味深いことに性別や経口避妊薬の使用の有無に影響され、
男性
・タンパク質の摂取量とほぼ比例してエネルギー消費量が増えた。
・タンパク質最小と最大でエネルギー消費量が約30kcalの差があった。
女性(経口避妊薬を使っていない)
・タンパク質摂取量が多いとエネルギー消費量は増えたが、
タンパク質の割合が23%で頭打ちとなった
・エネルギー消費量の差は約10kcalの差だった。
女性(経口避妊薬使用中)
・タンパク質摂取量とエネルギー消費量の間に差は見られなかった
・経口避妊薬を使っていない女性と比較して全体的に食後の満腹感が低かった
という結果となりました。
大方の予想通りタンパク質の摂取量が多いほどエネルギー消費量が多いという結果になりましたが、男性に関してはかなり多くの量をとるとより効果的である一方で、女性では頭打ちが速いという結果となりました。
また、経口避妊薬を使用中の女性はタンパク質の摂取量とエネルギー消費量に差が見られないという結果となりました。経口避妊薬を使っていない女性と使っている女性の間で体格などの差はなかったということから、これはホルモンによる影響である可能性が高そうです。さらに、経口避妊薬を使用中の女性は全体として食後の満腹感が低いという結果もありましたので、タンパク質の摂取以外に満腹感を高める工夫が必要とも考えられます。
もちろん、タンパク質がダイエットに貢献する要因は食事誘発熱だけではないので、女性(特に経口避妊薬を使用中の人)がタンパク質を減らしてもよいということにはなりませんが、やみくもにタンパク質の摂取量を増やせばよいとも言えそうですね。
参考文献
(1)2018 Journal of Endocrinology
「Diet-induced thermogenesis: fake friend or foe?」
(2)2019 Nutrients「Assessment of the Dose–Response Relationship between Meal Protein Content and Postprandial Thermogenesis: Effect of Sex and the Oral Contraceptive Pill」
食事法やサプリメントと疾病の関係・カルシウム&ビタミンDサプリメントは危険!?
要約
食事やサプリメントによる介入を総括すると・・・
・食塩制限は死亡率の低下や疾病の予防に役立つ可能性がある
・オメガ3脂肪酸は心疾患リスクの低下に、葉酸は脳卒中のリスクの低下に役立つ可能性がある
・カルシウム+ビタミンDの摂取は心血管病のリスクを上げる恐れがある
・ビタミンB6、ビタミンA、抗酸化物質、マルチビタミン、鉄サプリメント、低脂肪食は疾病に特に影響がなかった
さまざまな食事法やサプリメントの情報があふれており、メディアで紹介される情報は玉石混合でどれが正しいかわからないのが実状です(正直、石の方がはるかに多いように感じますが)。
このような時に役立つのは専門医学誌に掲載される総括論文です。今回、権威ある医学誌Annals of Internal Medicine(2018年のインパクトファクターが19超だ。わからない人はググってみよう)にて食事法やサプリメントの総括をしてくれた論文を見つけることができたので、紹介することにしましょう(1)。
まず効果がありそうな方法は食塩制限です。食塩制限の結果、
・全死亡率を10%低下させた
・心血管病のリスクを33%低下させた
というなかなか効果のあることが示されています(エビデンスの質は中程度)。食塩の過剰は高血圧の原因になることは有名ですが、胃がんのリスクを上げる恐れがあることや(2)善玉菌が減るなどの懸念点もあり(3)、やはり大量摂取は避けた方がよいということになります。
しかしながら、疫学研究では1日の食塩摂取量が7.5g~12gでかつ、しっかりとカリウムを摂る場合が全死亡率や心血管病のリスクが低いというデータもありますので(4)、適度に塩をさけて、しっかりと野菜や果物、ナッツなどを摂るというほうが実行しやすい上に健康的である可能性も高いと考えます(そもそも旨いものを遮二無二我慢させるような輩は苦手だ)。
次に効果があったという結論になったのは魚の油に代表されるオメガ3脂肪酸と葉酸です。それぞれ効果を挙げると
・オメガ3脂肪酸の摂取は心筋梗塞のリスクを8%、冠動脈疾患のリスクを7%低下させた
という結果となっています(エビデンスの質は低め)。オメガ3脂肪酸は食事でもサプリでも簡単に摂れますし、葉酸もサプリメントで簡単に摂れるので検討してもよいかもしれません(この程度の効果なら、わざわざ薬価の異常に高い某オメガ3脂肪酸の医薬品は絶対に飲まないな・・・)。
一方で、ビタミンB6、ビタミンA、抗酸化物質、マルチビタミン、鉄といった有名な成分のサプリメントや低脂肪食は効果がないという結論に至りました。もちろんこれらのサプリメントは必要な人がとれば効果があるので(例えば発展途上国ではビタミンAの欠乏が深刻な疾病のリスクとなっている)ので無価値というわけではないのですが、
特に疾病もないのに漫然と摂るのはお金のムダなだけである恐れもあります。また、低脂肪食の介入も特に益がないことも示されました。脂肪も重要な栄養素であることはすでにわかっており、ダイエット中であってもナッツや魚など良質な油を一定量は摂っておいた方がよいでしょう。
そして、サプリメントの中には逆に害になってしまうものも存在します。今回の解析では、カルシウムとビタミンDの同時摂取は心血管病のリスクを17%高めるという結果となってしまいました。カルシウムとビタミンDの同時摂取は血中カルシウム濃度の急激な上昇を引き起こし、これが血管の負担になる恐れがあることが知られています。
カルシウムとビタミンDを摂る人は骨を強化して骨折を防ぐことを目的としていると考えられますが、実はカルシウムもビタミンDもそれらの同時摂取も骨折予防には役立たたないということが2018年のJAMA(これも相当有力な医学誌)で明らかとなっており、データ上はろくでもないサプリメントということになってしまいます。ビタミンDにはそれなりに効果があるというデータもありますので、カルシウムはサプリメントでは摂らないようにしようと考えております。
サプリメントも漫然と摂るのではなく、新たな知見に合わせて変更していきたいものですね。
参考文献
(1)2019 Annals of Internal Medicine「Effects of Nutritional Supplements and Dietary Interventions on Cardiovascular Outcomes: An Umbrella Review and Evidence Map.」
(2)2004 Br J Cancer.「Salt and salted food intake and subsequent risk of gastric cancer among middle-aged Japanese men and women.」
(3)2017 Nature 「Salt-responsive gut commensal modulates TH17 axis and disease.」
(4)2019 BMJ「Joint association of urinary sodium and potassium excretion with cardiovascular events and mortality: prospective cohort study.」
(5)2018 JAMA「Association Between Calcium or Vitamin D Supplementation and Fracture Incidence in Community-Dwelling Older Adults: A Systematic Review and Meta-analysis.」
筋力が弱った高齢者はアスリート並みのたんぱく質が有用かも!?
要約
筋力が弱った高齢者体重1kgあたり1.5gのたんぱく質を摂取すると、筋肉量や筋力の向上が見られた。
高齢者が悩んでいる健康問題の一つに筋力の低下があります。その解決策は筋トレと十分なたんぱく質の摂取です。しかしながら、「十分」とはいったいどの程度の量なのでしょうか?この疑問に答えてくれるのが権威ある栄養学専門誌The American Journal of Clinical Nutritionに2018年に発表された論文です(1)。
この研究では、70~85歳のfrail(筋力が衰えた状態)またはその予備軍の人を
・体重1kgあたり0.8gのたんぱく質を摂取する群
・体重1kgあたり1.2gのたんぱく質を摂取する群
・体重1kgあたり1.5gのたんぱく質を摂取する群
に分けて12週間試験を行いました。
その結果、体重1kgあたり0.8gのたんぱく質を摂取する群と比較して、
・体重1kgあたり1.2gのたんぱく質を摂取する群では特に差は見られなかった。
・体重1kgあたり1.5gのたんぱく質を摂取する群では筋肉量の増加と歩く速度の改善が見られた。
という結果になりました。体重1kgあたり1.2gのたんぱく質というのもむしろ多い方なのですがそれでは効果は見られず、体重1kgあたり1.5gのたんぱく質摂取をすれば十分な効果が得られたということになります。これはアスリートにとって望ましい量であるという意見もあるほどの大量のたんぱく質です。
前の記事にも書きましたが、高齢者はたんぱく質に対する筋肉増加作用が弱まっており、効果を出すには多めのたんぱく質が必要という報告がなされています。
そして、今回紹介した論文での研究科から、十分な量の目安は体重1kgあたり1.5gであることが示されたのです。
腎臓の機能が下がっている場合や一部特殊な薬を使っている場合など高たんぱく質食がふさわしくない場合もあるので、実行する場合は必ず医療従事者と相談の上行うべきですが、たんぱく質の積極的な摂取は筋力の衰えた高齢者にとって有益と言えるでしょう。ただし、高齢者にとってはここまで多くのたんぱく質を食事から摂取するのは難しいことも多いので、プロテインを利用するのが現実的でしょう。
会社の顧問や実家の母(そこまで年ではないが、筋力低下がひどく、何とかするためにちょくちょく実家に帰っている)へのプレゼントはプロテインにしようと思います(前に買って結構うまかったコレにでもしようかな。
バルクスポーツ ビッグホエイ プレミアムフレーバー グルメ 1kg ダブルチョコレートチップ
- 出版社/メーカー: 株式会社ボディプラスインターナショナル
- メディア: ヘルスケア&ケア用品
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参考文献
(1)2018h The American Journal of Clinical Nutrition「Protein supplementation improves muscle mass and physical performance in undernourished prefrail and frail elderly subjects: a randomized, double-blind, placebo-controlled trial」
亜鉛20mgが糖尿病の予防に役立つかも
要約
糖尿病予備軍の人が亜鉛を摂ることで、糖尿病への進展するリスクが抑えられた。
前の記事で、亜鉛サプリメントを摂ることで血糖値やHbA1cなどが改善することを示しました。
今、血糖値に困っている人にとって亜鉛は役立つサプリメントであることが示されています。それでは、健康診断などで
「血糖値がちょっと高いから気を付けた方がよいね」
という人にとって、亜鉛サプリメントは役立つのでしょうか?どうやら、役立つ可能性が高いことが糖尿病専門医学誌での論文でも示されています(1)。
この研究では糖尿病予備軍の人に1日1回朝食の1時間前に20mgの亜鉛サプリメントを摂取することが糖尿病発症の予防に役立つかどうかを調べています。その結果、1年間の追跡の結果、糖尿病に進展してしまった割合は
・プラセボ群 25%
という結果となり、統計的にも認められる糖尿病進展抑制効果が見られました。亜鉛サプリメントを摂ることは血糖値や耐糖能の改善、LDLコレステロールの低下、すい臓の機能の保全などの効果も認められており、驚くべきほどの効果が出ています。
この論文で用いられた亜鉛20mgというのはサプリメントとして摂ることは簡単かつ安いので、健康診断で血糖値が気になるという人は医療従事者と相談のもと、検討してもよいでしょう。
前の記事では亜鉛の多い食品としてアーモンドを紹介しましたが、どうやらカシューナッツはアーモンドよりも亜鉛が多いようなのでアーモンドとカシューナッツの入ったミックスナッツを選んでも良いかもしれませんね。
参考文献
(1)2018 「Zinc supplementation in pre-diabetes: A randomized double-blind placebo-controlled 」