片足で行う筋トレは刺激が強い!
要約
・両足が左右対称の種目よりも、左右非対称の筋トレの方が筋肉痛を起こしやすい。
片足を前に出して行うトレーニングは非常に効果的なトレーニングです。バランス力の向上やヒップアップには特に効果的であるうえ、スクワットのように高重量を使わなくてすむのも利点です。特にブルガリアン・スクワットは場所を選ばずに行うことができるのでとてもおすすめです。
そのように優秀な片足種目ですが、一つだけ難点があります。パーソナルトレーナーとして個人の人、友人、会社の人に筋トレを教えたときに異口同音で言われることがあります。
次の日、尻の筋肉痛がとてつもなくキツい!
スクワットのみの場合はそれほど言われないので、なぜだろうな・・・と思っていたらその疑問を答えてくれる論文を発見しました(1)。
・左右対称の下半身のトレーニング(例スクワット、レッグプレス)
・左右非対称の下半身のトレーニング(例ブルガリアンスクワット、サイドランジ)
を行ったあとに血液検査を行い、筋肉の損傷の指標の検査を行いました。
その結果、左右対称の下半身のトレーニングと比較して、左右非対称の筋トレを行った場合に、血中の筋肉の損傷の指標であるCKやLDHの値が有意に高かいことが示されました。
この論文は全文を見ることができなかったので推測になってしまいますが、片足で行うトレーニングの方が心肺機能や体幹部への負担が少ないために脚やお尻の筋肉を十分に追い込めたことや、可動域が広くて筋肉の刺激になりやすいことが考えられます。
この結果を応用すると、筋トレになれていない初心者は片足で行うトレーニングの量は少なめにした方がよいと考えられます。一方でスクワットやデッドリフトをしっかり行っているのに思いのほか結果が出ない・・・というアスリートは片足で行う種目を採用して、刺激を変えるのがよいと思われます。というわけで、次のトレーニングではブルガリアンスクワットや片足のマシントレーニングを採用してみようと思います。
参考文献
(1)2018 Biomed J.「Effects of bilateral or unilateral lower body resistance exercises on markers of skeletal muscle damage.」